認知症ケア加算について



認知症ケア加算って・・・

最近認知症の研修で色々と病院が騒がしくなってきました。

私の働いている病院は「認知症ケア加算2」というものを算定しようとしています。
「認知症ケア加算1」と比較して点数は低いのですが、縛りも少なく算定しやすいものとなっています。

認知症ケア加算2

(1)認知症患者が入院する病棟には、認知症患者のアセスメントや看護方法等について研修 を受けた看護師を複数配置する。

(2)身体的拘束の実施基準を含めた認知症ケアに関する手順書を作成し、保険医療機関内に 配布し活用する。

対象患者は、「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」におけるランクⅢ以上に 該当する者。

とあります。

Ⅰ)「何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内および社会的にほぼ自立している状態」基本的には在宅で自立した生活が可能なレベルです。
Ⅱa)「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが家庭外で多少見られても、誰かが注意していれば自立できる状態」
Ⅱb)「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが家庭内で見られるようになるが、誰かが注意していれば自立できる状態」
Ⅲa)「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが主に日中を中心に見られ、介護を必要とする状態」
Ⅲb)判断基準「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが夜間にも見られるようになり、介護を必要とする状態」
Ⅳ)「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする状態」
M)「著しい精神症状や周辺症状あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする状態」

つまり、基本的に「ADLが自立していない患者さん」が対象。

そして・・・

身体的拘束を実施した日は、所定点数の 100 分の 60 に相当する点数により算定。

ただでさえ、認知症ケア加算2は「14 日まで 30 点 、15 日以降 10 点」なんです。
これが100分の60になると・・・「14日まで18点、15日以降6点」です

頑張ってケアをして300円、頑張らなければ180円
15日以降は100円、頑張らなければ60円

う~ん・・・何かインセンティブとなりにくい気が・・・

 

 

まぁ、それはさておき、いずれも施設内でマニュアルを作成しておかなければならなくなりました。
これは認知症者の倫理的な問題も含め、介護者のモラルハザード的なものにならなければなりません。

毎日のルーティンの中で、「(認知症の人は)どうせわからないから」「どうせ忘れるから」という考えが発生しやすいので、尊厳を持って接しなくなる可能性があります。

そうならない為に、「きちんと基準(ルール)を作って取り組もう!」という事だと思います。

 

そして、私も一昨日前から作り始めました・・・マニュアル・・・

病院内で私は「アドバイザー」としての介入を依頼されていたのですが、実働部隊(実際に作成する人たち)の仕事が遅くて・・・

7月から作っているのに、先週やっと提出してきました。

しかもたった5ページのマニュアル・・・

「ナニコレ?」

「3ヶ月かかってこれ!?」

 

と言いたかったのですが、それはグッと我慢して・・・

ビックリするくらい抽象的な、それでいて教科書丸写し的な・・・
現場で活用できないようなマニュアルだったので、自分で作ることにしました。

丸2日かかりましたが、約40ページ程度のマニュアルが完成しました(疲れた・・・)

本当はここでも公表したいところですが・・・
色々と制約がありまして・・・ゴメンナサイ。

 

作成するうえで役に立った本が、照林社から出ている「認知症ケアガイドブック」です。

基本的な内容はほぼ網羅されていて、あとは薬の使い方や行動制限の基準(病院内での決まりなど)で行けます。

参考文献は5冊程度使いましたが、「認知症ケアガイドブック」が一番役に立ちました。

あとは勉強会用のプレゼン資料を準備しておけば基準はクリアできそうです☆

認知症研修後に上層部から「マニュアル作成」を言われている方も多いと思います。
是非参考にされて下さい。

全部読むのに3日、マニュアル作成に2日・・・1週間位で完成し、開放されます(笑)

 

↓ちなみに、この本も持っています(こちらも良いですよ☆)

 

 

10 件のコメント

  • 初めまして。北海道の個人病院でナースマンしております。
    突然のコメント申し訳ございません。
    このたび、認知症加算2について調べていたところ、こちらにたどり着きました。
    その他の記事も拝見させていただきました!
    とても興味深く参考になる部分、現場での考え方等、うん!うん!と思いながら、拝見させていただきました。
    質問なのですが、当院でも認知症加算2を取得予定ですが、手順書はどのような内容で作成すればいいのか、全然わからなく・・・。研修には行ったのですが、具体的な勧めがなく、困っていました。もし宜しければ、ご指南頂ければ幸いです。
    今後とも、ブログ拝見させていただきます!
    また、何かしら情報交換できればな~と勝手に思っています。
    宜しくお願い致します。

    • F30さん

      はじめまして。
      コメントありがとうございます。

      「認知症ケア加算2」でこのブログが検索されるのですか!?
      (あ・・本当ですね。今検索してみました)

      認知症ケア加算2の導入については色々と大変な作業でした。

      ●研修を受けた看護師が病棟に複数人必要(2017年3月までは1人で複数人とみなす)
      ●病棟内で勉強会や事例検討会を実施
      ●日常生活レベルランクⅢ以上(GCS8/JCSⅡ-30以下はダメ)
      ●マニュアルを施設内で活用
      ●看護計画を立案した日から算定できる
      ●行動制限を実施している場合、毎日評価
      ●行動制限を実施したら100分の60となる

      ・・・など。

      マニュアルに関しては照林社から発行されている本(できる!認知症ケア加算マニュアル)という本が参考になると思います。
      私は同社の「認知症ケアガイドブック」を活用しました。

      内容としては、認知症の基礎知識、行動制限の基準、ケアの方法、活用できるスケールなど(長谷川やMMSEなどです)を入れて40ページ位の物を作成しました。
      結構大変でした(汗)

      今、病院内のスタッフに勉強会を実施しています。

      導入に当たっては、クラーク業務とも連携しないといけないので、病院全体で取り組む必要があり、少々面倒でもあります。

      すみません長くなって。。。
      すぐにコメントが返せないときもありますが、今後共よろしくお願いします。

      • keiさん、こんばんは〜。ご無沙汰しております。
        返信いただけていたのに、ご連絡が遅くなり誠に申し訳ございませんでした。

        コメント、とても参考になりました!
        オススメの書籍は2種類とも購入し読み始めながら、手順書作成に着手しております・・・ですが・・・。
        やはり身体拘束の実施基準や薬剤の適正使用に関するマニュアルが、全く手がつけられずにいます・・・。
        研修に複数人行ってもらうこともできました。
        事例検討会や勉強会は、手順書作成後にと思っています。
        ですが、上記の件が・・・な状況です。どこかにマニュアル落ちてないかな?笑と思いながら、パソコンに向かいマニュアル作りに励んでます。
        このような仕事は始めてで、頭から煙が上がっています笑
        そんな中、数日で作り上げてしまっている、kei様を尊敬いたします!
        少しでも追いつけるように、少しずつ頑張ります!

        のどスプレー・・・読みました。
        私はなかなかのどスプレーが苦手で・・・笑
        オエッてなります。なので、旧式ながらうがいで精神的に風邪を予防しています。

        まだまだ、インフルが猛威を振るってる季節です。
        keiさんも、お忙しいとは思いますが、お身体はご自愛ください!

        毎度、長々すみません。

        • F30様

          コメントありがとうございます。
          お忙しそうですね・・・特に冬は病院がバタバタしますもんね。

          認知症ケア加算のマニュアル・・・本当に大変なお仕事だと思います。
          私も何とか終わらせましたが、今後の改定などを考えるとゾッとします(笑)

          マニュアルは厚労省が作って欲しいですよね。
          (本当に大変!)
          ネットで落ちているのを使うと後で問題になるのではないかとヒヤヒヤしますし・・・
          何だか普段の業務以外の仕事が多くて疲れます。

          のどスプレー苦手でしたか・・・
          水分摂取を心がけて予防されてください。

          それではまた。

  • こんにちは。看護師をしています。認知症ケアについて勉強中です。
    認知症ケア加算2には「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」でⅢ以上となっており、対象は65歳以上でなければならないと思っていたのですが、診療報酬について調べても特に記載は見つけられず、悩んでしまいました。
    もしよろしければ、おしえて頂けないでしょうか?また、オススメの参考書など教えて頂ければ幸いです。
    blogのわかりやすさと、丁寧な返答にひかれ、質問させて頂きました。
    よろしくお願いします。

    • コメントありがとうございます。
      いろいろ忙しくて返信するのが遅くなって申し訳ありません。

      認知症ケア加算算定に年齢制限は無いようです。
      ただ、元々の目的が「認知症の方のケアの充実」を揚げている(目的としている)ので、年齢は65歳以上を基準に考えていた方が安全(レセプトで切られる恐れ)と思います。

      オススメの書籍は「認知症ケアガイドブック」(照林社)がオススメです。

      今後ともよろしくお願いします。

      • お忙しいなか、返信ありがとうございます。まだまだ勉強不足な事がお恥ずかしいです。このような質問の機会を頂けて本当に感謝いたします。また、参考にさせていただきます。
        ありがとうございます。

  • こんにちは、認知症ケア加算の勉強会に行ってきました。まだまだ勉強不足で質問させて頂きます。よろしくお願します。日常生活自立度判定基準ランクⅢ以上に該当すれば対象患者となりますが、入院時はランクⅢに該当していましたが、病院内での生活に適応し問題なく日常生活が送れている時点で、看護計画を終了としていいのですか(退院すれば、問題行動は出てくると考えられますが)。身体拘束の患者は解除に向けてカンファを行い、看護記録に記載していますが、認知症ケア対象の患者は、加算算定するためには、毎日看護記録の記載が必要ですか。 よろしくお願いたします。

    • コメントありがとうございます。
      申し訳ないのですが、私は認知症ケア加算の先生では無いので、当院で採用している考え方をお伝えします。

      評価される日が日常生活自立度ランクⅢ以上が対象だと考えています。
      なので、問題なく日常生活が行えている時点でケア加算対象とならないと考えます。
      評価は毎日行っています。

      身体拘束については毎日評価が必要です。
      当院では看護記録の中ではなく、行動制限に特化した用紙を作成し、そこに記載しています。
      (行動抑制中の観察項目とカンファレンス内容が記載できるようなフォーマットです)

      以上になります。

      • お忙しい中、返信ありがとうございました。看護部での研修に活用させて頂きます。今後もよろしくおねがいいたします。

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