新しい敗血症診断(SOFAとqSOFAの使用)



敗血症の診断が変わったそうです。

 

SIRS(全身性炎症反応症候群)
・体温:38.0度以上、または36.0度未満
・心拍数:90以上
・呼吸回数:20回以上またはPaCO2:<32Torr
・末梢血白血球数:>12000 または <4000

2項目以上でSIRSと診断

という項目がありました。

SIRS=敗血症ではありませんが、一つの判断基準として利用されてきました。
SIRSはおおまかに感染症を疑う基準になるようなものです。

敗血症の定義にはSIRS⇒Sepsis⇒Severe Sepsis⇒Septic Shockという流れがあり、
上に行くほど重症という定義でした。

 

 

2016年の敗血症定義の改定

新しい敗血症の定義はSOFA scoreというものを使用するようになります。
SOFA(ソーファ)はSequential(Sepsis-related)Organ Failure Assessment Scoreの略です。
Sepsisを定義する要素のようなものになります。

ちなみに、「ゼプシス」という人が多いですが、正しくは「セプシス」です。

敗血症は「感染症に対する制御不能な宿主反応によって引き起こされた生命を脅かす臓器障害」と定義されています。

SOFAスコアは、呼吸器(P/F)・凝固能(血小板数)・肝臓(ビリルビン値)
循環器(MAPやDOAなどの使用)・中枢神経(GCS)・腎臓(クレアチニン・尿量)によって点数が決まります。

 

SOFA Score(別サイト)

しかし、これは臨床ではなかなか難しい問題です。
ICUで人工呼吸器管理が装着されている患者さんなどでは容易にP/Fを測定できますが、
普通の人ではなかなか難しい・・・

そこでまず使われるのが、「qSOFA」というもの。(クイックソーファ)

qSOFAは
・意識障害 GCS<15
・頻呼吸  >22回/分
・収縮期血圧(SBP) ≦100

で2点(2つ)以上を満たせば敗血症を疑います。

qSOFAで2点以上であれば、臓器障害を評価し、SOFAで再評価します。
それで敗血症が診断されるのですが、

更に、MAP(平均血圧)を65以上に保つために輸液や血管作動薬の使用が必要、または
乳酸値が2mmol/L以上(18mg/dl以上)であれば
敗血症性ショックと診断されます。

敗血症であれば死亡率は10%以上(10人に1人は死ぬ)

敗血症性ショックであれば、死亡率は46.8%(約半分が死亡)というデータがあるそうです。

 

また、抗菌薬は早期に投与する事が求められており、1時間遅れれば、約12%死亡率が上がると言われています。
全く油断できない状況です。

病院には様々な患者さんが来ますが、初めは「悪寒」「発熱」だけの症状であっても、もしかしたら敗血症かもしれません。

悪寒戦慄(毛布をかけても歯がガチガチなり、身体の震えが止まらない)場合は注意する必要があります。