2016年診療報酬改定

診療報酬改定



診療報酬改定

2016年診療報酬改定により看護師はどうなるのか

皆さんこんにちは。
今日は2016年4月に話題となった、2016年診療報酬改定について書いてみようと思います。

正直言って、現場のスタッフからは「なにそれ?」「何がどう違うかわからん」という空気感をビンビン感じます。

病院で立場が上の人は今回の2016年診療報酬改定に対して敏感になっていますが、下のスタッフはそれに関しては「看護必要度が変わったの?」「んで??」とどこか他人事のような感じです。
(私の努める病院だけだったらすみません)

さて、今日はこのわかりにくい2016年の診療報酬改定を少しだけヒモ解いてみたいと思います。

 

 

病院の7対1施設基準の変更点

今回の2016年診療報酬改定により、7:1看護必要度(正確には「重症度、医療・看護必要度」の基準がこれまでと変わりました。

「A項目」に「無菌治療室での治療」・救急搬送(2日間)の2項目が追加され、「B項目」には「起き上がり」「座位保持」が削除されて、新たに「危険行動」「診療・療養上の指示が通じる」が追加されました。

更に「C項目」として「開頭の手術(7日間)」「開胸の手術(7日間)」「開腹の手術(7日間)」「骨の観血的手術(5日間)」「胸腔鏡・腹腔鏡の手術(3日間)」「全身麻酔・脊椎麻酔の手術(2日間)」「救命などに係る内科的治療(2日間)」が追加されました。

この中で、

①A項目2点以上かつ3点以上

②A項目3点以上

③C項目1点以上

のいずれかを満たすものとされます。

 

更に、この条件を満たす患者さんの割合は25%以上とならなければなりません。

つまり、4人に1人は重症度、医療・看護必要度の項目を満たす重症者でなければならないのです。

 

7:1が取れないとダメなのか?どうなるのか?

はい、気になりますよね・・・

なぜ病院はこんなに7:1にこだわりたいのか?
なぜ国は7:1病院を減らしたいのか?

 

これは診療報酬という仕組みにあります。

7:1の重症度、医療・看護必要度を満たすということは、それだけ「手厚い医療や看護」が必要なわけです。
となると、必然的に「手がかかる」患者さんがたくさんいるという事になります。

「そういう場所には手厚い補助を出しますよ」という国の考えです(昔からの・・・)

これが病院の一つのインセンティブとなり、ひいては患者に高度な医療や看護を提供できるようになる・・・という構想でした。

ただ、これには誤算がありました。

予想以上に7:1を申請する病院があったのです。
7:1病院がたくさんあるという事は、それだけ国は医療のお金が必要になります。

ただでさえ、社会保障制度のお金は年々膨れ上がって赤字なのに、これ以上膨れさせるわけにはいきません。

かと言って、このインセンティブを無くすと高度医療は崩壊しかねません。

そこで、7:1の基準を厳しくして、「似非(エセ)高度医療病院を弾き出そう」という作戦を取るようになりました。

つまり、「その程度の重症度では7:1の報酬はあげられませんよ」という事を改定により明記したのです。

それが今回の診療報酬改定の意味になります。

病院としてはここで7:1に固執して重症な患者を維持していくのか、もしくは10:1に落としてそれなりの医療を提供する病院に成り下がるのか・・・判断しなければなりません。

7:1を維持したいなら、7:1病棟で重症な患者を見なければならない。
・・・看護師のスキルや仕事の効率化を進める必要があります。

10:1にしたら、看護師の人数が減らされる。
・・・ただでさえ忙しい現場が更に忙しくなる・・・看護師のモチベーションが下がる・・・

悩ましい部分です。

 

7:1と10:1の違い

「7:1」と「10:1」ってそんなに違うの?

という方もいらっしゃるかもしれません。

一般病院入院基本料7:1は1,591点、10:1は1,332点になります。

両者の間には1日あたり259点の差があります。
1点が10円換算なので、1人で2,590円/日の差があると思って下さい。

100床なら25万9千円/日の差になります。

これが1ヶ月(30日)で777万円の差

1年(360日とすると)9,324万円の差になってしまうのです。

この差は大きいですよね。

これを落とすと、看護師の給料に響いてきます。

 

重症度、医療・看護必要度を上げる対策は2つ

単純に「重症な患者を増やす」か「のべ患者数を減らす」しかありません。

前者はわかりやすいと思います。ICUの患者さんを重症なうちに病棟で受けるというケース。

後者は、重症でない患者を計算対象外の慢性期病棟などへすぐに移動する。(ベッド回転数を増やしていく)という事になります。

慢性期病棟は、急性期病棟からの受け入れのために、すぐに地域の連携病院へ退院をさせながらベッドを確保しなければなりません。

つまり、急性期の救急病院は「スピード」が求められる時代になりました。

そのスピードについていくために、業務改善を行い、スムーズなやり方で質を落とさない医療・看護を行わなければなりません。

 

これからの救急医療はあまり歓迎されません。

お金ばかりがかかってしまう医療は国にとっては頭の痛い悩みです。
2年後に控えている診療報酬改定は更に厳しくなることが予測されます。

今のうちからシンプルな業務が組めるように現場を変えていきましょう!

 

エキスパートナース5月号、見ました?
メチャクチャわかりやすく診療報酬改定について特集されていましたよ!
(今回の参考にさせていただきました)

エキスパートナース 2016年 05 月号 [雑誌]