エコノミークラス症候群・クラッシュ症候群



地震から1週間が経過しました

20160418_170257_77005P640px

熊本の地震が発生して1週間が経過しました。
毎日、毎日地震の報道があり、未だに地震(余震)が起こっているようです。

少しずつライフラインの復旧もできるようになってきたと言われていますが、
まだまだこれからの課題は山積みです。

あっという間に家が潰れ、命を失い、多くの損失が出ました。

1週間前までは「九州は地震が少ないところ」と言われていましたが、一変しました。

未だに混乱している現地のニュースを見ていると胸が苦しくなります。

エコノミークラス症候群とは

地震に関連して「エコノミークラス症候群」がやたら言われるようになっています。
50歳代の女性が突然倒れ、エコノミークラス症候群と診断されてから注目されるようになりました。

つまり専門的には「肺塞栓症(PTE)」になります。

血栓(血の塊)というのは多くは下肢(下腿のヒラメ筋)に出来やすいと言われています。
病院でも寝たきりの方はDVT(深部静脈血栓症)の予防が当たり前になっています。
具体的には下腿にフットポンプというものを巻いて、一定時間空気で圧迫します。
つまり、動かせない代わりに外から圧迫して血液を動かしています。

海外ではヘパリン化させる事が当たり前のようです(血液をさらさらにする薬を定期的に投与する)

肺塞栓症というのは身体の何処かでできた血栓が血流に乗って、心臓に戻ってきます。
戻ってきた血液は心臓から肺に送られるのですが、その動脈を肺動脈と言います。
肺塞栓症はその肺動脈で血栓が詰まってしまう病気です。

詰まってしまうと、流れてきた血液は行き場を失います。
また、血液が肺で酸素化されないので、呼吸困難感が出てきます。
呼吸困難感、胸部不快感、フラつき(低酸素で脳の酸素化が落ちる)などの症状が出ると要注意です。

助かる方もいますが、突然亡くなる方もいます。

予防法としては、まずは脱水症状にしないこと。
脱水になると血液がドロドロになりますので、血栓が作りやすくなります。

また、Gパンなど圧迫する洋服を着たまま寝ないこと。
血液がある部分で滞ると血液の塊を形成します。

小さな血液の塊なら身体の中で「線溶系」のメカニズムが働いて、その血栓を溶かそうとするのですが、
大きくなるとその線溶系が追いつきません。

水分摂取と楽な姿勢、圧迫しない服装が大事です。

 

クラッシュ症候群とは

このクラッシュ症候群というのも良く聞きますよね。
何かに挟まれてしまった後に起こる突然死です。

何かに挟まれたり、打撲したりすると、筋肉の細胞の一部が死んでしまいます。
大きな筋肉の細胞が死んでしまうと、広範囲に細胞死が起こります。

細胞の中にはカリウムというイオンが多く含まれており、そのカリウムが血液に流れてしまいます。
最終的には高カリウム血症を起こしてしまうのです。

高カリウム血症は不整脈の原因になります。
大きな不整脈が出てしまうと心停止状態になります。

では、予防法はあるのか?

大きなものに長時間挟まれていたり、大きな筋肉(大腿部)などを損傷した場合は
高カリウム血症になっていないか検査が必要になります。

万が一、高カリウム血症になっているならカリウム値を下げる治療が必要です。
重症で急性期では人工透析なども視野に入ってきます。

万が一損傷を受けた場合は病院を受診する勇気が必要です。
後から悪くなってしまうと、治療も長引いてしまいます。

尿量がたくさん出ている場合は、尿と一緒にカリウムも流れていきますので、
血中カリウム値は低下します。

しかし、震災時など水分が制限される場合、尿量も少なくなります。
いずれにせよ、リスクが高い状態です。

水分摂取が人にとって重要だと改めて感じます。