輸血について看護師が知っておきたいこと

看護師と輸血



看護師が知っておきたい輸血の知識

病院の臨床で使われる輸血製剤の種類は大きく3つあります。

RBC(赤血球液)

FFP(新鮮凍結血漿)

PC(血小板)

です。

他にも自己輸血など数種類がありますが、今日は主に使用される3つについてお話ししようと思います。

 

RBC(赤血球液)についての知識

RBCの成分として大きく2つ。

「ATP」と「2,3-DPG」というもの。
ATPは機能・形態の維持
2,3-DPGは酸素運搬能があります。

RBCは冷蔵保存です。2-6℃で保存します。

使用前の加温は基本的に不要です。

昔は加温をやっていました・・・(笑)
今やそんなことしません。

20分ほど室温放置・・・という施設もありますが、赤十字によると、ラインを通過する間に常温になるらしいのです。

なので、5ml/m程度のスピードでゆっくり投与する場合は全く問題ないそうです。

 

さて、このRBC、温めすぎるとどうなるか?

50度以上で溶血
47度以上で形態学的・機能的異常をきたす
42度以上の長時間加温で浸透圧膜脆弱と溶血

また、冷やしすぎると・・・
-3度以下で凍結し、それを温めて融解すると赤血球は溶解するといわれています。

溶血・溶解の何が悪いか・・・?

成分が十分に生かされないことは当然のことですが、血球の中にあるカリウムが出てくるので、血液のカリウム値が急激に上昇する恐れがあります。

ちなみに、RBCの量は2単位で280mlです。

 

 

FFP(新鮮凍結血漿)についての知識

FFP(新鮮凍結血漿)の機能は凝固因子です。
血液の凝固に寄与します。

保存はー20度以下で行い、温度が高いと凝固因子活性の低下がみられるので注意が必要です。

FFPの溶解は30~37度で融解しないといけません。

 

37度以上の温度で融解すると、凝固因子活性の低下を認めます。
また、50度以上ではタンパクの変性による固まりを生じてしまうので注意が必要です。

低温でもいけません。
クリオプレシピテートと言われるものが析出され、十分な凝固因子の補充ができません。

目詰まりの原因にもなります。

ちなみに、FFPの量は4単位で480mlです。

 

PC(血小板)についての知識

PCは血小板凝集能があります。

保存は20~24度で振とう保存します。
常にユラユラさせておく必要があります。

低温で保存すると寿命の低下や不可逆的な形態変化を引き起こすので危険です。

振とう保存する理由は、静置保存すると、血小板の代謝により産生される乳酸が原因でpHが低下(酸性に傾く)し、血小板凝集能が低下するというデータがあります。

血小板の量は10単位で約200mlです。

 

輸血投与時に全体的に気を付けたい事

まず、針の太さ。

20G以上が理想です。
だめなら22Gでも何とかなります。

加圧せず、ゆっくりとした速度で投与します。

RBCについては1単位につき50~70mlの生食を加えて希釈したら流速を得やすいとされています。

ブドウ糖はダメです。
(血液がドロドロになります)

 

最初の10~15分は1ml/minの速度で投与し、副作用がなければ5ml/min程度の速さで投与します。

ショック時以外は加圧しないようにしたほうが良いです。
(成分が壊れる恐れがあります)

他剤との混注ですが、カルシウムを含むものは凝集しますので不可。
ブドウ糖含有製剤も不可です。

さて、最後に輸血の値段です。

RBC-LR:2単位:16,805円

FFP-LR480:23,617円

PC-LR:10単位:79,478円

献血していただいた大事な血液です。
破損などないように十分に注意して使用しましょう。