人の話を聞くのは難しい
実は私たちは「聞く」というトレーニングを受けてきていません。
海外では聞くスキルを身につけるための教育がある国もあるらしいのですが、日本ではあまり聞きませんね。
人は「認められたい」と思うが上に、メッセージを発しようとします。
私がこうしてブログを書いているのもメッセージを発しているのと同じです。
私もこのブログが人に認められたいと思っています。
聞くことの4ステップ
聞くという行為には4つのステップがあると言われています。
①音波を察知する
②解釈する
③評価する
④反応する
という4ステップです。
私たちは相手に話を伝えようとしていますが、実はその話をもっとも興味深く聞いているのは自分自身だと言われています。
そして、さまざまな気づきを生み出しています。
この効果をオートクライン効果と呼ぶそうです。
会話というのはキャッチボールです。話の聞き方が悪いと効果的な会話になりません。
●話の腰を折る
●相手が話す時間に対して、極端に自分の話す時間が長い
●聞いた事に対するレスポンスが早すぎる
●話し手が考えている最中に質問を重ねてしまう
という事がないように意識する必要があります。
人は聞きたいものだけ聞く
人間は聞きたくない情報は回避しようとします。
これは一種の防衛反応で、自分が「認められていない」「怒られる」などと感じると、レセプターを閉じてしまい、聞こうとしません。
これを知っている人は、子供を感情的に怒ってもムダだということをわかっています。
相手の防衛機能を刺激しないような発言をしないと、伝わるものも伝わりません。
特に新人は目の前の事に精一杯です。
「あの時言ったよね?」という事を平気で「聞いていません」と答えるのはそのためです。
緊迫した雰囲気(環境)を作ってしまうと学習する機会を失います。
お互いに時間の無駄になってしまいますし、信頼関係も作れません。
これでは時間がいくらあっても新人の成長は望めません。
効果的に話を聞くためのポイント
●相手の話に集中できる環境をつくる
●メモを取るときは要点だけにする
●ペーシングを意識する(ミラーリング・チューニング・マッチング)
●要所要所で聞いたことを復唱するなど、承認やフィードバックをする
●タイムリーな質問でもっと話せるようにする
●相手の心の雑音にならない程度にボディランゲージを入れる
●「沈黙」は相手に破らせる
●相手の話には中立的に。「私も同じです」などのような表面上の共感は話しての役に立たない
●相手の中に何が起こっているのか、自分の解釈したことを「その話を聞いて○○ということなのかなと感じました」のように伝えて、正しく聞いているか確かめる
●ボディランゲージや声の調子からも聞き取る
●先入観を持たない状態で聞く
●気持ちを静める
●自分の相手に対する期待や希望は保留しておく
●判断を控える
●答えがない質問(オープンクエスチョン)をする
●話し手自身が答えを見つけられるよう努める
ジックリ話が聞ける先輩になりましょう!