看護師の新人教育(プリセプター)の目的について考える
4月になり、新人が配属された部署も多いのではないでしょうか。
私の勤める施設でも新人看護師が配属されてきました。
新人が来る数ヶ月前からプリセプターの準備にも取り組んできました。
現場での準備は現職の看護師にとっては結構な負担です。
好きでやっているわけではありませんので、精神的負担と肉体的負担の両方がかかってきます。
しかし、大義名分は「新人のため、しいては自分たちのため」です。
言われる事はもっともだと思いますが、準備をやっている側のメリットや優遇はもう少し考えられてもよいのではないかと感じますね。
何もやらない上の人間が一番大きな声で言っていますからね。
組織とは変なものだとつくづく感じます。
さて、本題からそれてしまいましたが、新人を教育する目的とは何でしょうか?
要は「質の統一」です。
看護師の免許を無事に取りました。
「おめでとう・・・じゃ、一人で頑張ってね」だとやり方が人それぞれ。
しかもコレでは右も左もわからず、好き勝手やってしまいます。
当然ですよね。
組織というのは一つのビジョンが掲げられています。
「患者さん第一に」とか「日本一の医療を提供します」とか・・・
患者さん第一に考えるから、私たちは優先順位をこうします。
日本一の医療を提供するために、私たちはこういう取り組みをします・・・
という風に、ビジョンと目的、行動が繋がっているはずです。
とはいえ、実際には繋がっていない施設もたくさんありますが(笑)
何となくやっていては、部署部署で考え方がずれていたり、ローカルルールがはびこっていたり・・・
結局、長く働いた人の勝ち・・・的な錆びれた部署になってしまいます。
昔の看護の世界はこういう事だらけでした。
しかし、最近は少しずつ変わってきています。
こういうビジネスの考え方が少しずつ現場に降りてくるようになってきました。
そうでなければ生き残れなくなります。
「次につなげる」という事が非常に重要視されるようになってきました。
学習の5段階
私たちは常に学習しています。
学習の5段階という言葉をご存知でしょうか?
1、知る
2、わかる
3、行う
4、できる
5、分かち合う
です。
看護師のレベルは「わかる」でとどまっている人もいれば、「できる」で満足している人もたくさんいます。
とくに「できる」で満足して、できない人を馬鹿にして満足している人もたくさんいます。
次の世代に繋がる行動ができない人は組織にとっては不要です。
「分かち合う」という考え方や姿勢が必要なのです。
今はまだできていないかもしれない。
それでも次の世代でやってくれるだろう。
と次の世代を信用して託していくことが必要です。
次の世代に何を伝えていくか。
新人が配属された時点で始まっています。